2016年12月30日金曜日

100年の森に挑戦:暮らしとモノの素材

 



岡山県の最北東端に位置し、兵庫県と鳥取県と境を接する山間、村の約95%が杉や檜など山林の村に、12月上旬伊賀のグループの ARTツアーに連れて行ってもらった。

山の中の家具ショールーム:「木工房ようび」

 ぐるっとまわり360度山に囲まれた一軒家が「木工房ようび」ショールーム。木の素材を生かした究極のデザイン家具、るお値段も高いが気に入った買いたいというフアンが多いのもうなずける。オーナーは、暮らしとモノの素材が生まれ森林=「100年の森」に共感して長野から村に移住したという。


地域商社「森の学校」:廃校になった木造小学校が拠点

「フレル木工」若い青年が奥さんと移住。教室の一つに木材加工の機材を設置し、自分で木をデザインしながら新しい木工品を造りに励んでおり、奥さんの飲食店で販売もしているそうだ。
「木工mori-no-oto」は、「木をたたく、こする、共鳴させるといった楽器の原型」を活かし、木の楽器と音の出るおもちゃを創っている。大手メーカーを退職し、大阪枚方の家具団地で自営してから、村に引っ越してきた。制作と通信販売とワークショップを運営し、「暖かな音色につつまれ、自然と人間が支え合う素敵なくらし」をめざしている。










住民の10%が移住者:地域経済の再生と循環に挑戦

 人口1500人だが、最近の移住者が10%にも増え全国的にも注目されている。なぜか、というと村が2008年に発表した「百年の森林構想」。約50年前に植えられた木を、村ぐるみであと50年管理し、100年の森林に育てようというもの。村が共同で管理するため、「共有の森」のファンドや、「ニシアワー製造所」の製材加工を作った。さらに、地域商社「森の学校」を設立し、家具や木工品制作の人を村に呼び込み木材商品化ビジネスの裾野を広げるため、廃校になった木造小学校を拠点に事業を進めている。
森林所有者が個別に対応では衰退する林業の再生できないことから、村の保有する最大の資源「100年の森」を活かし、地域経済の再生と循環に挑戦する多彩な取組みに拍手を。

岡山ARTツアー:APP from IGA:20016年度研修旅行
:備前焼・閑谷学校・奈義町現代美術館・西粟倉村
念願が叶って、山間のまちの「奈義町現代美術館」にも行け幸せや。
西粟倉村(にしあわくらそん)
    村が森林管理:村が森林所有者から合意をとりつけ、間伐などの森の管理業務をまとめて行えるようにしたこと。
    森林管理ファンドの創成:「共有の森ファンド」というファンドを立ち上げ、15万という小口投資に限定した投資家という支援者を増やし、森林管理にかかる費用を捻出したこと。
    木材加工施設の運営:森から出た材を地元で加工できる施設「ニシアワー製造所」をつくり環境を整え、生産から販売まで林業の六次産業化を地元で行えるようにしたこと。
地域が主体的に、森林等の地域資源の活用と地域のお客様づくりに取り組むために、西粟倉村民76名、西粟倉村、(株)トビムシが株主となり、200910月に設立。
廃校になった木造校舎の影石小学校を拠点に、木材加工施設「ニシアワー製造所」を通じて、西粟倉村の森から生まれる家具や木工品などの展示販売や、モデルルームなどを設置、
木工教室や各種イベント・ツアーなどの実施、カフェスペースの運営など、
西粟倉村の森と人々の生活とをつなぐための事業を行いっている。(年商2億円程度の事業規模)